最も出会いが少ない県、沖縄
- 婚活先生
- 2017年12月4日
- 読了時間: 6分

「沖縄 結婚」といえば、
早婚で、離婚率が高く、子沢山のイメージがあるのではないでしょうか。
最近では、沖縄県の生涯未婚率が高いことも取り沙汰されはじめ、
全国で男性では1番目、女性は5番目の高さになっています。
そこから連想するのは、
早くにできちゃった結婚して、
結婚生活がうまく行かず、離婚し、
ひとり親世帯が多いイメージでしょうか?
そんな中で、沖縄県の生涯未婚率が高いことに驚かれることがあります。
『沖縄ってそんなに独身が多いの?』
もし、それに続くイメージとして出てくるのは、
『あぁ、離婚者が多いからね。」
と続くかもしれません。
まず、言葉の整理が必要でしょう。
【未婚】とは、一度も結婚経験のないことを指します。
つまり、【未婚者】とは結婚経験のない人となります。
離別や死別などで独身となった人は【未婚者】には含まれません。
【独身者】の中には、
「未婚者」と「離婚による独身者」、「死別による独身者」となります。
未婚者の中には、離別・死別による独身者は含まれませんから、
離婚率は未婚率とはまったく別の指標となります。
離婚が多くても未婚率は上がらないのです。
つまり、生涯未婚率とは、
そもそも結婚経験のない50歳以上の割合ということになります。
ちなみに、何度か紹介していますが、
一番生涯未婚率が低い時で、1〜2 %で、
現在の生涯未婚率は、20 %前後ですから、
10倍ほどの変化があります。
「離婚率が高いから、未婚率が高い」
というのは誤解ということになります。
もちろん、周りに離婚者が多いから、
結婚へ踏み切れない人もいるでしょうから、
まったく関係ないとは言いませんが、
離婚率の高さと、未婚率の高さは別物ということは覚えておいてください。
ここから、ほとんどのメディアや、
沖縄県の結婚・婚活事情で取り上げられていない事実を書きます。
実は、沖縄は「婚姻率」も東京に次いで2番目に高くなっています。
裏を返せば、「独身率」が全国で2番目に低いと言えます。
分かっていただけるでしょうか。
日本では重婚が認められていませんから、
独身率が低いということは、
独身者自体が少ないということになります。
結婚に関わる出会いは、独身者同士の出会いになるわけですから、
沖縄は結婚のための出会いについて言えば、
とても難しい県と言えるわけです。
これだけではなく、
他にもさまざまな要因があります。
まず、沖縄県と一括りにしても、
沖縄本島地方・宮古島地方・八重山地方・大東島地方と大きく4つに区分され、
さらに離島へと細分化されます。
そして、それらが海で分断されているのです。
飛行機や船を利用しなければ往来が困難なのです。
他都道府県と比べてみましょう。
北海道以外では、海を隔てず必ず隣接県があります。
また、離島を除く交通手段では、
すべて道路で繋がり、
鉄道・自動車での往来が可能です。
北海道など移動が困難な地域と、
地価の高い都市部では、未婚率が高くなる傾向があります。
前者では、出会いの機会が現実的に減り、
後者では、結婚後に衛星都市への移住が考えられます。
とはいえ、出生率の最も低い東京では婚姻率は全国で最も高いので、
想定できることは、子どもがいない世帯は、通勤に便利な都内に住み、
子どもが生まれるとともに、通勤圏への移住が考えられます。
他都道府県を見てみましたが、
沖縄は完全に海によって分断されていることが分かります。
沖縄県の人口は全国で30番目程度ですが、
高齢者が多いので、どうしても未婚率が高くなる傾向があります。
ある意味、高齢者が婚活しやすいといえば、長所となるでしょう。
さて、最近、信頼を回復しはじめた、
ネット婚活や、出会い系アプリですが、
過去の悪評を払拭するためにも、誠実なサイトやアプリが増えることを望んでいます。
しかし、沖縄ではどうでしょうか?
未だ「婚活は家族や友人に黙って行いたい。」と思っている人にとって、
登録することに抵抗があるのではないでしょうか。
「冗談で登録した身近な人に見つかるのでは…」という不安があるでしょう。
もし、それをクリアしたとしても、
先述の分断された沖縄の状況があるのです。
また、ただでさえ登録が敬遠されそうな中で、
独身者の人口がそもそも少ない上に、
沖縄の各地方から相手を選ぶことになるでしょうから、
かなり、ヒット件数が減りそうな気がしなくはありません。
隣接都道府県があるのであれば、
少しの移動は考えられるかもしれませんし、
自県だけの独身人口だけではなく、他県の独身人口も含めることができるので、
やはり、沖縄県は出会いづらい県とはいえないでしょうか。
さて、さらなる、沖縄県特有の事情があります。
それは、祖先崇拝の仏壇です。
それ以上に、親族付き合いだったり、
先祖代々の土地など、
なかなか地元から離れづらい事情もあります。
一旦離れたとしても、戻ってくるという例も少なくはありません。
それでも女性は、他県への移住を考えることができるでしょう。
しかし、男性、特に家督を継ぐ長男にとって、地元を離れることは難しいことなのです。
これは、沖縄に限らず、どこでもあることだと思われます。
何度も言いますが、他県と比べれば、沖縄に移住してもらうことは、
海で分断されている部分でデメリットになってしまうのではないかなと思っています。
人口の流動性が低く、
ただでさえ「沖縄は狭い」とよく言われ、
少し人の集まるところに行けば、知り合いにあったり、
遠縁の親戚だったり、
友達の友達だったりということが少なくありません。
沖縄県の場合、
最終学歴の学校での出会いが最も貴重な出会いになることが多くなります。
中小企業が多い沖縄にとって、
一度、勤め人になれば、その出会いはほぼ限定されてしまいます。
そして、時間が経てば経つほど、
独身者が減っていくのです。
そして、二極化していく傾向が生まれます。
収入の低い男性と、収入の高い女性です。
収入額で人間性を判断することはできませんが、
収入の高い仕事ができるということは、
なんらかの資格や能力を持っている場合多くなります。
年収の高い女性を一括りにするわけにもいきませんが、
日本の結婚観に置いて、
男性が家計を守るイメージが強いので、
高収入の女性は、自分より収入の低い男性を選びづらくなるのではないでしょうか。
婚活のタイミングが遅れると、
どういった独身者の中から選ばないといけなくなるかは考えないといけないことでしょう。
もちろん、早い段階で結婚するということは、
その段階の収入はきっと低いでしょう。
可能性に期待するしかありません。
婚活する時に、人はさまざまなことを考えます。
いくつかの条件を考えても、
それに当てはまるような人たちが独身として残っているかどうかです。
独身者の理解をしなければ、見当違いの条件にしかならないのです。
婚活市場の実情を知った上で、
自分の望む相手がいないくらいなら、結婚しないか。
それとも、よく理解した上で、適当な条件を納得して考えて婚活を続けるかです。
最後になりますが、独身者のみが特別というわけではありません。
誤解して欲しくはないのですが、
独身者のみが、一般的な結婚の条件にマッチしないというわけではありません。
婚活者の方々を見ていて、なぜ、結婚できないのか不思議に思うことがあります。
結婚している人が優秀というわけではありません。
結婚していても、
年収の低い男性、僕のように無収入の男性もいます。
妻のように、高収入でありながら、無収入の旦那のいる女性もいます。
僕は、独身者と既婚者にはそれほど区別はないと思っています。
これこそが、沖縄県の現状なのではないでしょうか。
南国沖縄のイメージと違って、
沖縄とは、非常に結婚相手を探すのには向いていない県なのです。
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