保護者のための婚活の基礎
- 婚活先生
- 2017年5月29日
- 読了時間: 7分

多くの人が婚活について知る時代の到来
僕には7歳の娘と4歳の双子の息子たちがいます。
正直な話、
婚活支援の現場にいて、
果たして子どもたちが結婚したいと思った時に、
結婚できるのかどうか不安が生まれるようになりました。
もちろん、
子どもが結婚を望まないのに、強要する気はありませんが、
親よりも愛してくれるであろうパートナーを見つけて、
豊かで幸せな結婚生活を送ってほしいなともうすでに思っています。
その理由は、
「いずれ結婚できるだろう」と思っていたために、
自分でタイムリミットを決めてしまって諦めたり、
婚活を頑張っている人の姿を見ているからです。
「婚活さえすれば、すぐに結婚できる」
という勘違いが打ち砕かれたわけです。

未婚率上昇の理由
結婚しない、結婚できない理由を僕なり考えると、
男女ともに仕事で多忙というのが一番の理由のように感じます。
家と職場の往復になり、出会いがあっても恋愛する余裕がないのです。
また、女性の社会参画が推し進められて、
働きたいと思っていた女性が働きやすくなってきたのは良いことなのですが、
近年で言えば、
働きたいという決断の上での社会参画ではなく、
経済的に理由の共働きになっている現状も、
特に女性にとっては、仕事・家事・育児の負担が大きく、
それを補うようにイクメン・家事メンなど、
結婚することによって、苦労が増えるような印象が持たれているように思うのです。
経済的な課題と仕事の多忙さゆえに、
結婚することや家庭を持つことを負担に感じる人も少なくはないように思います。
また、子育ての責任の問題もあります。
子どもが何か問題を起こせば、すべては親の責任のようにメディアが報道する。
同じように育てても、子どもはロボットではないので、百人百様に育っていくので、
親の子育てがどうのこうのだけの話では片付かないわけです。
特に、学校に上がってしまえば、
親と過ごす時間よりも学校で過ごす時間の方が長くなることを考えれば、
子どもの言動を親の責任にしてしまう社会も怖いなと感じています。
結婚したり、親になったりすると、何かと責任が問われるようになりやすい。
もちろん、そんなこと知ったこっちゃないで良いと思うのですが、
それほど人は強くないですし、
案ずるより産むが易しで、
結婚してしまえば、子どもが生まれてしまえば、それなりにやっていくものを、
考えてしまうからこそ、より一層難しくしているような気がしなくもありません。
家庭の構造が変化しはじめる
今後も、仕事や共働き、親の責任などの問題は続いていくように思います。
我が家は、子育てに重きを置くことにしていますから、
結婚する前から、
子どもが小学生の間くらいは、どちらかが家庭にいることを想定していました。
完全に決めていたわけではなく、
その時になって、どちらかが強くそう思うのであれば、尊重する程度でしたが、
僕がうつ病になって働きづらい体質になったこともあり、
世帯収入が減っても僕が家庭に入るようになったわけです。
共働き世帯の場合は、兼業主婦であり兼業主夫であるべきです。
お互いに仕事をしている以上、家事・育児の分担は当たり前と考えるのが合理的だとは思いますが、
なかなかそうはうまくいかないようです。
高度経済成長時のように、
専業主婦もしくは、ほぼいなかったでしょうが専業主夫の時代から、
どちらか一方が家庭を守るという時代から、
完全な共働きの2馬力の時代から、
主に主婦・主夫として家庭を守りながら、
その隙間時間で仕事をする1.5馬力の時代がやってくるように思います。
そういう風に社会の変化に合わせて、
家庭の構造も変化させていかなければいけなくなった時代に突入しようとしています。
人口構造は大きく変化する
もしも、意識が変わらなければ、
「結婚したくない」「結婚は効率が悪い」「結婚に魅力を感じない」という若者が増えるかもしれません。

2035年の人口予測のグラフです。
60歳以下の人口がともに大きく減少していく様子が伺えると思います。
2015年生まれの子どもたち二十歳になる頃には、その世代の人口が極端に少ないことが分かると思います。

こちらは2015年の人口予測のグラフです。
現在は35〜50歳くらいまでの人が婚活を行なっている場合が多いです。
20年後と比較して、明らかな人口減少を感じることができるのではないでしょうか。
一層難しくなる結婚
とはいえ、男女比は変わらないわけです。
何が変わるかというと、
男女の出会いのきっかけが減るということをイメージしてもらいたいのです。
人口密度が高ければ、それ触れ合うも多少の縁ということもあるでしょうが、
結婚相手として選ぶのは男女ともに同世代です。
年の差婚というのはとても稀なことなのです。
そうなると、
同世代の人たちが出会う場所というのは、
学校くらいに限られてきます。
また、前述のように、
「結婚しない自由」を求める人も増える可能性だってなくはないわけです。
そうなると、誰が結婚がありで、誰が結婚がなしなのか分からない時代が到来します。
つまり「結婚したい人」は混迷を極める時代が訪れると予測できるわけです。
20年先のことを考える
2017年現在の子ども(0〜15歳)の20年後、
彼らが20〜35歳になっている頃、
社会はどのように変化しているかと考えた時に、
親として知っておかなければいけないことは、
国際結婚が当たり前になるだろうということです。
今までは日本人同士の結婚が主だったものから、
20年後は日本の若者が減り、働き手を確保するために、
移民政策が取られるでしょう。
これは、世界的な歴史上、忌み嫌われることよりも、
日本人もずいぶん恩恵に預かってきたことなので、
働き手がいなくなれば国外からの労働力を確保するのは当然の流れだと想像できます。
もちろん、AIの発達などで、移民政策が行われないかもしれませんが、
想定しておいても問題はないと思っています。
国際結婚が悪いとは思いませんが、
自分の常識が覆される時に、人はしばしば頑なになることがあります。
グローバル社会の波が、結婚にも影響を与えるようになります。
婚活教育が必要になるのではないか
現在の婚活・結婚事情を知っている僕は子どもたちに、
結婚したいのなら、学生時代に【いい人】を見つけておいた方が良いとアドバイスします。
なぜなら、社会に出てしまえば、同世代と出会うためには、婚活する必要があるからです。
別に婚活が悪いわけではありませんが、
そもそも結婚する気があって、
何も知らずに苦労をするかもしれないのであれば、
できるだけ苦労させたくないと言う思いがあるからです。
教育の基本は、予防です。
社会に出て困らないように学校でさまざまなことを学ぶのです。
しかしながら、「婚活教育」は存在しないのです。
婚活をはじめるほとんどの人が「婚活」という言葉とイメージだけで、
婚活の場に飛び込んで、暗中模索で活動しているのが現在の実態と言えるでしょう。
結婚が子どもの幸せを保証してくれるものではありませんが、
親としては、
子どもが「私は結婚したくない。」というのは、
自分たち夫婦や築き上げた家庭が悪評価されてしまったのかと感じるかもしれません。
「お父さんやお母さんのような結婚がしたい。」
と言われるような家庭が築ければ、最高の子育てができたように感じます。
もちろん、幸せすぎて、親元から離れたくない人もいるでしょうし、
嫌な家庭だったからこそ、自分は良い家庭を築きたいと奮起する人もいるので、
一概に結婚したいか否かで家庭や子育ての評価はできませんが、
どんなプロセスであっても、
「子どもが結婚したい。」と言ってくれた方が幸せな人は多いのではないでしょうか。

子どもの幸せとは何か
そこで問題なのが、
結婚したくてもできない結婚難の時代がやってきているということです。
子どもが「結婚したい」と思っているのに、
それが叶わないとか、婚活がきつくて諦めてしまうのであれば、
親としても辛いところです。
親のために結婚してほしいとは思いませんが、
子ども自身が自分のために結婚したいのであれば応援したいとは思います。
これから、未婚や非婚が当然の時代が来るという人もいます。
それも一つでしょうが、
結婚したい人は必ずいると思っています。
そんな人たちの中に、我が子が含まれる可能性を今後の将来予測は物語っているのです。
あれだけ人口のいる今でも、婚活は大変です。
さらに、同世代の人口が減ると予測される将来において、
子どもたちはどうやって結婚相手を見つけていくのだろうという心配があります。
決して早く動けば良いという話でもありませんが、
学校では教えてくれないことなのです。
だからこそ、婚活を経験していない親も、
婚活のことを知っておく時代が到来しているように思うのです。
子どもの幸せは何かと考えた時に、
子どもが求めるものを自分でしっかりと掴めるということではないでしょうか。
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